
データのビジュアル化ツールを評価する際のヒント
データのビジュアル化ツールの選択肢は膨大なため、その中から適切な製品を選定することは困難に思われますが、実際はシンプルです。いくつかの基本ガイドラインに従い、適切な製品を選びましょう。
最初にニーズと目標を決める
組織の ビジネス インテリジェンス (BI) ツール が担う役割は、膨大な量のデータから、KPI、指標、その他の要点など、理解しやすく実用的な分析情報を導き出すことです。このような分析情報をもとに、説得力のあるビジュアル プレゼンテーションを創り出すことが、データ ビジュアル化ツールの使命です。
データのビジュアル化 の基本的な真理は、すばらしいデザインと美しいグラフィックだけが重要ではないという点です。むしろ、伝えるメッセージが明確であることが重要です。シンプルな円グラフや棒グラフの方が美しいインフォグラフィックよりも明確にメッセージを伝えられるなら、つまらない画像が効果的かどうか、議論の余地があるでしょう。しかし、両方の基準が満たされる場合、つまり印象的なビジュアルが明確なメッセージを兼ね備えている場合、データのビジュアル化には計り知れない価値があります。各種ツールを評価する際は、この点を念頭に置きましょう。
まず、達成するべき目標を大まかに考えます。
- まず、何を伝えようとしており、何を必要としているか、 目標を明確化します。処理するべき多様なデータ ポイントをリストし、優先順位を設定して、どのデータ ポイントが最も重要であるかを把握します。
- 次に、できる限りシンプルな文章に要約することで、 データによって伝える内容を文書化します。
- その後、さまざまなデータのビジュアル化ソフトウェア オプションを評価する際に 継続的に参照できるポイントとして、そのフレーズを使えるようにします。
次に、必要な機能を決定します
最適なデータのビジュアル化ツールとソフトウェアは、シンプルで直感的なダッシュボード インターフェイスを使って、さまざまな種類のチャート、グラフ、マップを生成できます。ただし、組織の継続的なニーズに対応するのに必要な柔軟性と機能を備えたツールを選択することが重要です。
ある特定のプロジェクトや特定のニーズに基づいて探し始めることもありますが、全体像を忘れないようにし、選んだソリューションが数か月後や数年後も引き続き役に立つかどうかを考慮してください。
このことを念頭に置いて、ビジュアル化をオンザフライで変更できるツールを選択しましょう。BI と分析に柔軟性があり、ERP 機能を確実に搭載していることを確認します。さらに、ほとんどのツールがデータベースの専門知識を必要としませんが、本当に不要であることを確認すると良いでしょう。
最後の点として、セキュリティとコンプライアンスを忘れないでください。データのビジュアル化ツールは会社のすべてのデータにアクセスできるため、業界標準の認証方法、サイトのロール、ユーザー アクセス許可などに対応したソリューションを探しましょう。さらに、SOX、SOC、ISAE の標準に準拠していることも確認してください。
価値を長期的に最適化するために、次のようなツールを選択します。
- 分析に柔軟性がある。
- ERP 機能を備えている。
- データベースの専門知識が必要ない。
- セキュリティ機能を備えており、コンプライアンスとガバナンスを実現できる。
データの取得元を必ず考慮に入れる
あらゆる組織がビジュアル化ツールでさまざまな場所のデータのクエリを実行するため、評価対象のオプションがさまざまな入力ソースに対応していることを確認します。SQL や NoSQL などの基本的な形式だけでなく、サードパーティのデータ ソースにも対応している必要があります。また、会社で使用している他のビジネス プラットフォームに加え、メール マーケティング システムや 顧客リレーションシップ管理 (CRM) アプリケーション から情報にアクセスできることも重要です。
最近では、ビッグ データに対応したビジュアル化ツールを選択することも、ますます重要です。そのため、これが組織に必要であれば、サーバー クラスターで大量のデータを処理するオープン ソースのビッグ データ フレームワークである Hadoop のサポートも必須になります。
ビジュアル化がどの程度複雑になるかを考える
どのビジュアル化ツールでも、データが入力された画像を作成できますが、最終成果の品質、複雑さ、芸術的価値は大きく異なる可能性があります。最も頻繁に利用するのは、少なくともシンプルなグラフィックを作成できる基本的なテンプレートです。これで十分かもしれませんが、 より複雑なカスタム インフォグラフィックや対話型のビジュアル化を作成する出発点として、テンプレートを利用するソリューションもあります。その方が、対象者にもたらす効果が大きくなるかもしれません。
考えうるさまざまな選択肢を評価する際は、これらのオプションを念頭に置きましょう。考慮するデータのビジュアル化の種類が多いほど、選択したツールへの満足度が高まるはずです。
次の質問によってビジュアル化の複雑さを評価します。
- 基本テンプレートで十分ですか?
- カスタム インフォグラフィックやインタラクティブな画像が必要ですか?
- 目的の効果を対象者にもたらすのはどれですか?
共同作業が鍵
チーム内および組織全体のさまざまなユーザーとの共同作業は、データのビジュアル化ツールが持つ強力な機能の 1 つです。
ですから、チームが既に使っているツール スイートと連携するだけでなく、リアルタイムでの更新が可能で、あらゆるブラウザーからアクセス可能なクラウドベースのダッシュボードを備えている製品を探しましょう。これにより、お客様や他のユーザーが作業している場所や、使っているデバイスにかかわらず、同じダッシュボードで共同作業を行い、必要な最終成果を得ることができます。
最終成果を必要な方法で公開できることを確認する
プレゼンテーションの作成が完了したら、作成したビジュアル化を公開して、適切な種類のメッセージング チャネルに統合できることを確認してください。
たとえば、Web ページ、チームの Web サイト、アプリに投稿する場合、選択したツールを使用して、サイトに簡単にコピーして貼り付けたり、オープン API 経由でサイトに統合したりできるコード スニペットをエクスポートできることを確認します。あるいは、オンライン ニュース記事やスライド デッキに公開する場合、JPG、SVG、PDF などの一般的なフラット グラフィック ファイル形式をサポートしていることを確認してください。同様に、アプリ、ポータル、ドキュメントにビジュアルを埋め込むことのできるソリューションを探すことも重要です。
一時的な障碍や環境面の障碍、さらに永続的な障碍を抱えているユーザーを考慮した、形式 の公開機能を備えていることが重要です。そのため、そのようなニーズにも対応できるデータのビジュアル化ツールを見つけましょう。
適切に公開できるように、次のようなツールを選択しましょう。
- Web サイトに含めるコード スニペットのエクスポートをサポートしている。
- JPG、SVG、PDF など、フラット グラフィック ファイル形式を作成できる。
- アプリ、ポータル、ドキュメントにビジュアルを埋め込むことができる。
- すべてのユーザーに必要なアクセシビリティを備えている。
まず最初に堅牢なデータのビジュアル化ツールを評価する
Microsoft Power BI について調べることで、新しく習得した評価スキルを試してみましょう。情報に基づいてすばやく決定しましょう。そして魅力的なビジュアル レポートによって、データを連携してモデル化し、探索します。Power BI はこのすべてを実現し、さらに Microsoft Excel など、他のツールとも簡単に統合できます。